こんにちは。国祐塾の川添です。
今回は前回の続きです。物語文(2021年)についてみていきます。
◎物語文「ぼくのまつり縫い 手芸男子は好きっていえない」(神戸遥真)
問題は問1~問10までで、全部で16題あります。そのうち記述問題が2問あります。
問の選択肢を含めて、文章量が多いです。設問は必ず解きやすいところから解きましょう。
・問1 漢字の書き
説明文と同じく5問あります。ここは完答しましょう。
・問2 文法
傍線部の「れ」は「受け身」の助動詞なので、【勝手に仲間にされて…】の「れ」が正解です。
・問3 傍線部の説明
A「おしりをもぞもぞさせている」の説明を問われています。
「もぞもぞ」は落ち着きがない様子ということから考えます。
B「気持ちをしぼりだすみたいにいう」の説明を問われています。
「しぼりだす」は苦心して出すということ意味から考えます。
・問4 傍線部までの内容に関する問題
マスミン先輩の転校を知った後の糸井さんの反応と「ぼく」の反応のちがいを記述する問題です。
傍線部より前で、「ぼく」と「糸井さん」の反応を探していきます。
すると、
・糸井さんは、ショックでその場から立ち去っている。
・「ぼく」は、マスミン先輩がいなくなるのはさびしいが、それよりも糸井さんが心配している。
とわかるので、これらの内容をまとめます。
・問5 心情変化
傍線部の直後に、
【さっきまでの口調がウソみたいにちっちゃな声であやまり、目もとをうるませた】とあるので、さっきまでの口調というのを追いかけると、傍線部から8行前のセリフに、【わたし、しんみりするのが苦手でさ。~「楽しかったね」っておわりにしたくてー】とあるので、
・楽しい思い出にしようとしていたが、かくしごとをしていたことを申し訳ないと思うようになったという内容を選択します。
・問6 傍線部説明
傍線部の「ぼく」について問われています。
傍線部の直前に、「ずっとまよってた」とあるので、糸井の家に行こうと考えていたことがわかります。そして、傍線部から6行後ろに、【糸井さんと同じ1年生の僕だからできることも、あるかもしれない】とあるので、「ぼく」はできることをやってみようと考えていることがわかります。それらを含む答えを選択します。
問7 傍線部の理由
「ぼってり」というのは膨らんでいる状態を指します。まぶたがぼってりということから、ずっと泣いていたことがわかります。そして、泣くことになってしまった原因(マスミン先輩がいなくなること)もセットで記述すると答えが完成します。
問8 傍線部の指示語
傍線部の「これ」を問われています。傍線の直後のセリフがヒントです。
・意味ないの?
・被服部にいる意味はマスミン先輩だけなの?
・ぼくは、被服部にさそってくれて、勝手に仲間にされて~。~うれしかった!
とあるので、これらを含む選択肢が正解です。
問9 傍線部の理由
マスミン先輩は、自分のせいで学校を欠席していた糸井さんが、急にあやまってきて、ファッションショーを成功させましょう!と宣言してきたという状況が、思いがけないことであり、驚いている。ということを踏まえれば答えは選べます。
問10 傍線部の内容
「ありがとう!」というのは、何に対してなのかを問われています。傍線の直前に、【ぼくを見て、それから糸井さんに目をもどして笑った】とあるので、二人に対しての感謝の気持ちとわかります。「ぼく」への感謝というのは、自分(マスミン先輩)のせいで糸井さんは学校を欠席するようになったが、そんな糸井さんを前向きにしてくれたことで、「糸井さん」への感謝というのは、自分(マスミン先輩)が楽しく終わらせたいと思っているファッションショーを成功させようと宣言したこと
という内容になります。
以上です。
とにかく問も含めて文字量が多いので、記述はもちろん、選択肢の切り方などもあわせて日ごろから練習しておく必要があります。