こんにちは。国祐塾の川添です。
今回は滝中学について見ていきます。

◎進学校としての実績

偏差値は、名進研によれば62となっています。東海や南山女子に継ぐ高偏差値です。大学受験実績は、東大、京大、大阪大に23名、名古屋大に43名が合格しています。私大に目をやると、早慶上理に計119名が合格しています。

◎国語の入試問題

100点満点で、解答時間は50分です。大問は2つで、説明文1題と物語文が1題出題されています。
漢字の書き取りはそれぞれ5問ずつで計10題です。中学受験レベルの学習をしっかりしておくことが必要です。ここは時間をかけずに解答したいところです。

それでは、まず説明文の問題を中心に見ていくことにします。
2021年度の問題です。受験者平均点は65.4点でした。

◎説明文 「どこからが病気なの?(市原真)」

問題は問1~問7までで、全部で14問あります。
記述問題が2問(抜き出しと内容説明)ありますが、内容説明が難しい印象です。

・問1 漢字の書き
5問あります。ここは完答したいところです。

・問2 空欄補充(接続詞、副詞)
空欄Bは「あたかも~のように」、Cは「もし~ば」という副詞の問題になっています。
ポイントは空欄の後ろの言葉に注目することです。

・問3 傍線の説明

筆者が咳喘息という病気について注目している点を考える問題です。直後の段落に病気の特徴が記述されていますので、その内容をまとめている選択肢が正解です。

・問4 傍線の理由
筆者が医者の対応に誠意を感じる理由を考える問題です。傍線部の直後に、【それは事情をわかっている医者目線でみているから】とあるので、医者目線の事情が書かれている部分をすべて探して考えます。
すると、傍線の前と傍線より3段落、4段落後ろに詳しい説明が書かかれているので、それらを根拠に選択肢を選びます。

・問5 空欄補充
まず空欄を含む1文に注目すると、空欄Xには患者の考え方が入ることがわかります。そして、空欄を含む文の直後に患者の言葉が書かれているので、それらをヒントにします。
要は、「患者は医者の対応に疑問を感じている」という内容になるので、それにあわせた選択肢が適切です。

・問6 傍線部の説明
「見切り発車」とはどのようなやり方かを問われています。
傍線部の直後の文に、

【確率をある程度見極めてから、「ある吸飲薬が効くか、効かないか」という情報を探りにいっているのだ。】

とあるので、この内容を中心に整理していきます。

要は、
・可能性の高い病気を見極めてから薬を出し、その結果で病気の情報を探り、次の行動を決める

ということなので、こういった内容を指定字数でまとめれば良いです。
日頃から記述の訓練が必要な問題です。


・問7
(1)抜き出し問題
「このような病気」の説明を求められているので、前をみて考えると、
【「病気の正体がなかなかわからないから適当に治療を選んでいるのかな」と思われる】病気
ということがわかるので、この内容に似たところを本文中に探していきます。
すると、空欄Xの2行前に、「情報を集めにくいタイプの病気」とあるので、ここが適切です。

(2)筆者の主張
このような病気になってしまった場合の患者の心がけとは何かを問われています。
直後の段落で、「一度医者が出した薬が効かなかったときでもすぐに次の医者に行くというのは良い選択ではない」と述べ、最終段落で、「診断が確定するまでに時間がかかるタイプもある」と述べているので、この二つの内容を含む選択肢が正解です。


以上です。

どの問題も設問で問われている内容を正確に把握することと、本文の該当箇所を見つけて整理して理解することが重要ですね。日ごろから練習していけば十分対応できる問題と言えるでしょう。
今回はここまでとします。