◎愛知県の公立高校入試制度について
こんにちは。国祐塾塾長の川添です。
今日は愛知県の公立高校の入試制度について述べていきます。
○愛知県公立高校入試制度
愛知県では公立高校の入試はA・Bグループと分かれており、入試日程は2つあります。
それぞれの日程ごとに1校ずつ受験でき、最大2校できます。
A・Bグループのいずれか一方でもかまいませんし、両方の高校へも出願できます。
県内のどこの高校でも受験できるのかと言われれば、そうではなく、住んでいる場所で決まります。場所で、「尾張」か「三河」により学区が分けられ、学区内の高校を受験できます。「尾張」学区の場合は1群と2群から選択する形になります。
また、学区の境目の地域の場合は、学区をまたがった受験校も選べます。
詳しい内容は下記の表をご覧ください。
○推薦選抜と一般選抜について
入学試験の種類には大きく分けて推薦と一般があります。
特徴として、現在は、推薦選抜と一般選抜が同一日程で行われている点があります。
推薦受験者も一般受験者と同一日に学力試験を受けます。
~推薦選抜について~
推薦選抜では、学力検査の結果は合否に関係ありません。「調査書(内申書)」と「面接」で判断されます。
推薦を受験した場合の合否については、まずは推薦選抜で合格か不合格かの判断がされ、不合格の場合は、一般選抜の合計点で合否が決まります。推薦を受けることができれば同じ高校に2回まで挑戦するチャンスが広がります。
では実際、公立高校へ推薦でどのくらい受かるのかというと、受ける高校にもよりますが、上位校ではなかなか合格しにくく難しい印象があります。下位から真ん中ぐらいまでの高校だと推薦で合格してくる子もいます。なお、中学校によっては、私立推薦と違って、公立推薦はなかなか出してくれないところもあるので注意が必要です。
~一般選抜について~
一般選抜の入試科目は、国数社理英の5教科で1教科22点満点の合計110点です。
合否については、基本的には
①「内申点×2(9教科最高45点×2)+学力検査の合計得点」
②「面接」
③「調査書(内申書)」で判定されます。
合格者の決定方法としては、高校によって、内申と学力検査の得点が半々(Ⅰ方式)か内申を1.5倍(Ⅱ方式)にするか、学力検査を1.5倍(Ⅲ方式)にするかで分かれています。
詳細は下記の表をご覧下さい。(令和4年度校内順位の決定方式 より作成)
上位校の傾向としては、やはり選択Ⅲとなっているところが多いです。
内申よりも実力重視ということでしょう。とりこぼしをすることなく、点数をとっていく必要がありますね。
○入試実施後の合格者の決め方
公立高校をA、B両方を受験した場合は、まずは第1志望校で合否決定がされ、
不合格だった場合は、第2志望校で合否決定がされます。
合格発表の日に高校に掲示されるものとしては、受験番号とともに、発表を見に行った高校に合格していれば「本校に合格」と書かれています。
また、もう一方の高校に合格であれば、「相手校に合格」と書かれています。
両方とも不合格の場合は何もありません。
合格者の決定後は、合格者が募集人員に満たない高校・学科においては第2次選抜が実施されています。
○国語は得点源になる!
過去3年間の国語の入試(22点満点)の平均点を見てみると、
・R3 (A)14.9点 (B)14.1点
・R2 (A)14.1点 (B)14.2点
・R1 (A)13.6点 (B)13.5点 となっています。
上のことからもわかるように、愛知県の公立入試の国語は平均点が6割程あり、比較的とりやすいといえます。しかし、だからといって上位校合格に必要な9割以上を簡単にとれるかといえば、そうではありません。
問題によっては、緻密さを要求されているものもありますし、要約も制限時間内に書き切れるように練習を積んでおく必要があります。
具体的には、段落ごとに要点をおさえながら読み進め、選択肢問題も根拠をもって選べるようにしておくなどの対策をしておけば、9割狙えるテストといえます。