こんにちは。国祐塾の川添です。
公立入試まであと1ヶ月と少しですね。

今日は、愛知県公立高校入試国語2020年の分析をしていきます。

まずはAグループからです。

◎2020年 愛知県の公立高校入試国語の分析(Aグループ)


全体としては大問が4問あり、第1問が説明的文章、第2問が漢字、四字熟語などの語句に関するもの、第3問が説明的文章、第4問が漢文となっています。

全部で18問の22点満点で、2点問題が4問あります。
平均点は、2020年では、Aグループが14.1点で、64%程度の得点率となります。90%を目指す子にとっては4問存在する2点問題を落とさないようにすることが大切です。

○第1問 説明的文章


出典は「見ることについて」(串田孫一)となっており、
比較的易しい文章で書かれている説明的文章です。

(1)空欄補充
Aは、空欄の前後の内容が、「植物を持ち帰る」と「持ち帰ることができない」となっているので、逆接の「ところが」を入れましょう。
Bは、「どちらかといえば」というような意味が入るので「むしろ」が正解です。

(2)傍線部の理由
傍線部の後ろの2行が解答の根拠です。。

(3)傍線部の説明
第4段落の後半に芸術家という言葉の意味が書かれているのでそれを根拠に選択肢を選びましょう。

(4)内容一致
選択肢のイは、確実な根拠を得るが×。エは「日常的に記録する習慣を通して養われる」が×。オは「子どもの頃の感受性を取り戻すこと」が×。よって正解はアとウになります。
ここは2点問題ですが、選択肢を前半と後半に分けて分析すれば答えにたどりつけます。

(5)文章の展開について正しいものを選ぶ問題
段落ごとの要点を再度読み直して選択肢を見て考えると、選択肢のウとエは明らかに×で、アは選択肢の後半が×ということに気づき、答えはイとなります。

○第2問 漢字・語句に関する問題


(1)漢字の読みが一題、書きが一題ありますが、中学校の定期テストレベルの漢字で難しくありません。
(2)四字熟語に関するものですが、こちらも平易な問題ですので、落とさないようにしましょう。

○第3問 説明的文章


出典は「科学と非科学 その正体を探る」(中屋敷均)となっています。

(1)空所補充、語句の意味
空欄1の直後の「つまり」に注目してその先を読むと、「現実を説明していない仮説の提出は科学において日常茶飯事」と書いてあるので、日常茶飯事と同じような意味の言葉を選べば良いでしょう。

(2)傍線部の説明
傍線部の前4行と後ろ2行が解答の根拠となります。

(3)要約(80字~90字)
ここが一番の難関ですが、まずは指定されているキーワードに○をつけましょう。そして、それを含む文を理解し、文の順番を入れ替えて整理していくことで完成できます。ただ、これは日頃の練習が必要になってくるので、過去問などで時間をかけて練習をしておきましょう。

(4)傍線部の説明
指定された第6段落の5行目に「権威主義」ということばがあるので、その周辺を注意深く読むと、2行後ろに答えがあります。

(6)内容一致
選択肢の一部が明らかにおかしいものが混ざっているので、消去法で答えは選べます。

○第4問 漢文


出典は「史記」です。
(1)傍線部の理由
2行から3行目に書かれていることを根拠にすれば選択肢は選べます。

(2)傍線部の現代語訳
1行前の「周人の恥づるところ」の中身を読み取って考えましょう。

(3)空欄補充
こちらも2行目から3行目の内容が解答の根拠です。

(4)内容一致
周王朝の王が人知れず善を行っていることや、人々が畔道をゆずりあったり年長者を敬ったりしている様子から考えて選択肢を選びましょう。

では、次にBグループを見ていきましょう。

◎2020年 愛知県の公立高校入試国語の分析(Bグループ)


全体としては、第1問が説明的文章、第2問が漢字・語句に関する問題、第3問が説明的文章、第4問が古文となっています。
Bグループの平均点は14.2点となっており、ほぼAグループと変わりませんでした。こちらも高得点をとるためには、2点問題を落とさないようにすることが大切になってきます。

では問題を見ていきます。

○第1問 説明的文章


出典は、「世界は美しくて不思議に満ちている」(長谷川眞理子)です。
内容自体は読みやすいものになっています。

(1)傍線部の理由
傍線部の理由は何だろうと思いながら先を読み進めていくと、第1段落の冒頭にそれを発見できるようになっています。

(2)傍線部の説明
傍線部のすぐ下に「つまり」というイコールの印があるので、「つまり」の下が解答の根拠となり、その文を分析して意味を把握できれば選択肢は選べます。

(3)空欄補充(本文から抜き出し)
本文に、すべての生き物が「A」ように見えるだけなのだろうか?とあり、その後ろを読むと、「客観的な行動の観察に基づくからだ」という理由が書かれている。客観的な行動の観察の結果、「A」のように見えるということなので、「客観的な行動の観察」が書かれている箇所を探せば、第4段落の冒頭から6行目がそれにあたるのでそこに解答があります。

(4)傍線部の説明
意識が氷山の一角であり、意識下が氷山の下の部分という関係を読み取って、選択肢を選びましょう。

(5)内容一致
一見難しそうに見えるが、選択肢の後半が明らかに違うものが3つあるので、その他の2つが正解となることがわかります。

(6)文挿入
X:「こうした哲学的な問い」とあるので、直前に指示内容が書かれているところを答えにします。
Y:「~から」とあるので理由が入るところを答えにしましょう。

○第2問 漢字・語句に関する問題


(1)漢字の読みが一題、書きが一題ありますが、中学校の定期テストレベルの漢字で難しくありません。
(2)こちらも平易な問題ですので、落とさないようにしましょう。

○第3問 説明的文章


出典は、「美の考古学」(松木武彦)です。
文章中に若干聞き慣れないような言葉が出てきますが、日頃から練習しておけば十分対応できるでしょう。

(1)空欄補充
①:空欄の後の文が前の文の条件を付け加えていることから選択肢を選びます。
②:空欄の後が空欄の前のまとめとなっているから「このように」となります。

(2)傍線部の説明
傍線から4行目の「重要なのは~」以降の内容を理解すれば選択肢は選べます。

(3)要約(70字以上80字以下)
こちらもAグループ同様キーワードを含む文を見つけて印をつけてから、文をつなぐようにしていきましょう。記述は一つひとつしっかり練習していくことで徐々に書けるようになってきます。

(4)傍線部の理由(空欄補充)
傍線部の直後の一文の内容をしっかり押さえていけば答えが見えてきます。

(5)論の進め方の特徴
段落ごとに意味がつかめていれば答えは選べます。ただ、こういった問題は、本文の内容を段落ごとにおさえておく必要があるので、普段から要点をおさえて読む練習をしておくことが必要ですね。

○第4問 古文


出典は、「仮名世説」です。

(1)主語の把握
古文ではよく主語の省略が行われるので、日頃から練習していれば、難しくありません。

(2)傍線部の理由
傍線部の直前が根拠となっています。

(3)傍線部の現代語訳
傍線部の直後の内容を把握して、傍線部の言葉に近い内容を選べば良いでしょう。

(4)内容一致
5行目から8行目までの内容を把握して選択肢を選びましょう。

◎練習を積み重ねて9割狙っていきましょう

2020年度の問題は、聞き慣れない言葉や段落ごとの流れの理解を要する問題などがあり、日頃から練習をしないと、平均点ぐらいになってしまいそうな構成でした。

ただ、難問というわけではないので、
しっかりとした国語の練習をすれば9割狙えますよ!

国語専門 国祐塾では、入試に使える「選択肢の選び方」や、本文の内容を把握するための「要約の仕方」を指導しています。これをマスターすれば9割狙えます。

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国語を得点源にしたい子、一緒に頑張りましょう!!